British Rock

『ライヴ・アット・リーズ』フー

クロスレヴューvol.1



No.1

名前

電子メール

xenon-cd@02.246.ne.jp

URL

http://www.02.246.ne.jp/~xenon-cd/

いつ聴いたか

78年頃

その時の境遇

浪人してたかな

今でも聞きますか

リミックスCDの完全盤の方を時々聴きます。アナログの方はコレクション用ですね。

レヴュー本文

 まずはオタッキーな話から書き出そう。このアルバムのオリジナル・アナログ盤に付録として付いていた紙切れは全部で12枚。日本盤にだけは13枚ついていたとか、実は11枚でポスターはついてなかったとかの怪情報もあるが、真偽のほどは知らない。ともかく12枚の遊び心溢れる紙切れも含めてこのアルバムが成立していると考えているので、こだわりのある方は是非とも12枚の紙切れが入ったアナログ盤を体験してみてください。

 今から4年位前に米国のレコード屋で、このアルバムの装丁を再現した限定盤CDを売っていた。それはジャケットと付録の紙切れを当時のままの大きさで再現し、アナログ盤のかわりにCD盤が入っているセットで、確か$30位だったと記憶している。海外に来てまでレコードを買って帰るのもはばかって、結局買わなかったのだが今でも後悔している。ついでに書いちゃうと$80で売られていたフーの結成30周年記念CDボックス+ビデオのセットを買わなかったのはもっと悔やんでいる。日本に帰って新宿あたりの店で、遥か高値で売られているのを見てさらにその思いは増幅した。

自分が中学〜高校生のころに通っていた都心の中古レコード屋でフーといえばこのアルバムが必ずと言って良いほど売られていた。それだけこのアルバムが売れたという証明だが、逆に日本ではこのアルバム以外フーは売れてなかったと言えなくもない。パンクやネオ・モッズが出現した70年代後半から80年代にかけて(特に日本では)評価はうなぎ昇り!それも過去の売れなかった60年代の初期の姿が評価されたものだから、初期日本盤のアルバムやシングルのプレミアムも青天井で急上昇していったのを当時廃盤ブームのさなかに居た私は良く覚えている。

一方『トミー』以降のフーは少なくとも青天井状態とまではならず結構冷ややかな目で見られていたようだが、70年代当時このアルバムだけが、なぜ良く売れたのか?その理由は容易に想像できそうだ。フーの全アルバム中、もっともハードでヘヴィーだからだ。それに冒頭に書いた付録の紙切れが面白かったのも売れ行きを手伝っていたかもしれない。例えば渾身の一作『トミー』にしてもプログレ勢に較べれば地味だったと思うし、かといってハードロックでもポップスでもない。日本で売れたアーティストは、みな何らかの音楽的な『売り』があったのにフーにはそれがなかった。ところが、このアルバムだけは一流のハードロック・アルバムとして仕上がっている。ロジャー・ダルトリーはこのアルバムではロバート・プラントに匹敵すると思うし、無手勝流千手観音キース・ムーンのブチ切れ方も凄い。いつだってブンブンいってるジョン・エントウィッスル(ちなみに彼は私の最も好きなベーシストでもある)や突然スーパーギタリスト、ピート・タウンシェンドと揃い、この時のライヴは実に気持ち良さそう。このアルバムを聴けば、なるほどライヴバンドとしての評価が高かった理由がわかる。

数年前に出たこのアルバムのリミックス盤CDにはアナログ時代には聴けなかった、この時のライヴ未発表テイクが収められていた。滅多なことでは「CD時代になって追加された未発表曲」というエサには食いつかない私でも、この時ばかりは美味しく賞味させていただきました。『トミー』からの曲を強引につないだ「マイ・ジェネレイション」はちょっとダレるけれど、このダレ具合もまた実に70年代ロック的だったりするのであります。(Jul.99)



No.2

名前

シバタ

電子メール

aag02030@pop06.odn.ne.jp

URL

http://www3.justnet.ne.jp/^ysawa/

いつ聴いたか

1985年

その時の境遇

高校一年の終り

今でも聞きますか

ここ一年ばかり聞いていなかった。この文章を書くにあたって聞き直している。

レヴュー本文

 実はこのアルバム、僕とフーの間をほんのわずかであるが疎遠にした。このアルバムを買う前の年の夏にエア・チェックした「マイ・ジェネレーション」、特にジョン・エントウイッスルがはじき出すベース・ソロが絶妙な静と動のコントラストを織り成す部分に脳と体がしびれまくれ、同年の秋に『フーズ・ネクスト』を父親から買ってもらい(その時にドアーズのファーストも買ってもらったのを記憶している)、「マイ・ジェネレーション」の感触との隔たりに若干の戸惑いを感じながらも、それなりに親しんできた。

 んで次にこのアルバムを買ったわけだが……確かにアナログ盤で手に入れたそのアルバムのA面は格好良かった。B面の「マイ・ジェネレーション」も冒頭部分は、スタジオ盤を凌駕するテンションで興奮させてくれた。しかし途中から唐突に「シー・ミー・フィール・ミー」を演奏しはじめるあたりから様相が変わる。はっきり言って、慣れるまでは、退屈にしか感じられない演奏が延々と次の「マジック・バス」まで続くのだから。そんなわけで、このアルバムをフーのフェイバリットアルバムに挙げることはできない。ちょうど同じ頃に高校のクラスメイトに借りた『フー・アー・ユー』のほうが余程素直に聞けた。恐らくこの『ライブ・アット・リーズ』に慣れ親しむようになるには、それから3、4ヶ月後に購入した『トミー』を繰り返し聞くという過程を経ねばならなかった。その過程を経てやっとで、「マイ・ジェネレーション」の途中から導入される『トミー』の楽曲「シー・ミー・フィール・ミー」と「スパークス」の部分を楽しめるようになったのだ。当時の状況を考えて一枚のアルバムにこのライブ演奏を押し込めるのに、あえて目をつぶるとしても、せめてもう少し選曲をどうにかすれば、もっと違った印象を与えることができたのではないか?こんなことを考えるのはファンにあらざるべきことだろうか?確かに彼らの楽曲の中で一番有名な「マイ・ジェネレーション」を入れねばならないというのは、理解できるにしてもである。

 そうした意味で95年に出たこのアルバムのエクステンテッド・ヴァージョンが出たのは、かなり大きな意味があったように思う。何といってもこのCDのブックレットが非常に勉強になる。前々から奇妙な歌詞だなと思っていた「アイム・ア・ボーイ」が、実は男女の産み分けが可能になった時代を舞台にしたロック・オペラ(とは明言されてないが、多分そうだと思う)を構想した上で書かれたなんてぶっ飛びな事実が書かれてあったりするのだから。これではまるで手塚治虫の手による幾つかの寓話的SFマンガだ。このロック・オペラの構想が実現していたら、フーに対する評価も相当に違ったものになっただろう。そして密かに嬉しかったのが、僕のフェイバリット・ソング「いれずみ」のライブ・ヴァージョンが正規盤で聞けること。またこの曲が70年代半ばまで演奏されていたという事実もかなり僕を驚かせた。このような事実をリアルタイムで知っていた日本人がどれだけいただろうか?そう考えると今更ながらにフーを巡る欧米と日本との認識の違いを痛感させられる。

 話をオリジナル盤に戻そう。60年代のブリティッシュ・ビート系のバンドの中では、比較的オリジナルの比率が多かったフーであるが、このアルバムでは例外的に半分をカバー曲が占めている。残念ながら「ヤングマン・ブルース」のオリジナルは未聴だが、他の二曲「サマー・タイム・ブルース」と「シェイキン・オール・オーバー」は、完全にオリジナルを凌駕していると感ずるのは決して僕一人ではないだろう。当時のフーの演奏がどれだけテンションが高かったかを如実に物語るものである。正直に言うと「シェイキン・オール・オーバー」も最初は幾分退屈に思われたのだが、だんだん聞き 込んでいくにつれ、その格好良さを体感できるようになった。今聞き直してみても、ロック初心者に聞かせると消化不良を起こす恐れのある曲だと思う。この曲に限らず、このアルバム全体を通して言えることだが、フー独特のグルーブを感じ取れるには、それなりの時間が必要であり、そのグルーブを感じ取れるようになって初めてこのアルバムを楽しめるようになると思う。その意味で初めてフーのアルバムを買うという人に僕はこのアルバムを薦める気にはなれない。例えこのアルバムをロック史上に残る名ライブ・ア ルバムであることを認めた上ででも。(Jul.99)



No.3

名前

まさくん

電子メール

masaFuna@webtv.ne.jp

URL

 

いつ聴いたか

大学1年(1982年)の頃?

その時の境遇

大学入学と同時にロックに深く傾倒。 キンクスのコンサートで本当のロックを知った頃です。(ちなみに一列目24番、レイが目前にいた!)
丁度追体験を始めた頃。

今でも聞きますか

もちろん聞きます!頻度は高くないかもしれないが、年に何回かはCDで。
アナログは、各国盤あわせ40枚以上あるのでは? (CDは10枚くらい?)

レヴュー本文

 「リーズ」の話しをするとき、必ず「トミー」が話さなくてはならない。
「リーズ」発売の丁度1年前にロックの革命的な1枚「ト ミー」がこの世に出、当時としては記録的な500万枚を売った。そ れまでの彼らは、コンサートでの異常な出費(収入より支出が上 回る)・経費の使い過ぎで破産寸前であった。

 このヒットによりピートは、これでやっとバンド活動が普通にできることを確信したと後日言っている。(70年後半にFマック、Pフランプトンがメガヒットを出すまで、売り上げトップ5に入っていた)WHOはその勢いでWOODSTOCKに出演、バンド活動が充実したまさにその時、ライブ盤の発売を計画し、69年USツアーを80時間録音した。ロンドンに戻って編集作業を行う際、ピートがこれを放棄し、新たに2ヶ所をライブ盤のためにブッキングし収録したのが「リ ーズ」である。(もう一ヶ所のハルでの録音は、失敗)このため彼らの気合いは凄い。

 ブートでも聞かれるが、納得いくまで何回でも同じ曲をプレイしている。
(なんてラッキーな観客なんだ!)当時のライバルがゼップであると評論家たちが焚きつけた結果が、この迫力。そのためUS盤をはじめ諸外国での同盤には、最高のロックアルバムと言う賛辞が寄せられている。(ステッカーが貼ってある)
個人的に最低限のオーバーダブのみで編集されたこのアルバムは、70年代最高のライブ盤の1枚と言い切ります。しかし最近出たリミックス版CD(25周年版)は、全く違った1枚とWHOファンは位置付けています。大げさなロジャーのエコー、短縮された〃サマータイム・ブルース〃(10秒カットしている)これらは、今までの雰囲気と違います。私はリミックスでない「リーズ」をお勧めしたい!とくに〃恋のピンチヒッター〃のコーラスにかかるエコーが凄くカッコイイ!

 初回CDには、レコードに聞かれるノイズがそのまま聞こえますが、これを無視しヴォルームを最高にすると(アナログのレーベルに記述されてますが)当時が再現されます。その後ピートは、〃ライフハウス・プロジェクト〃に突き進んで行きます・・・。(Jul.99)



No.4

名前

斉藤 洋

電子メール

hsaito@cb3.so-net.ne.jp

URL

 

いつ聴いたか

1974年頃

その時の境遇

高校2年生

今でも聞きますか

聞かず。

レヴュー本文

 ずいぶん懐かしいアルバムである。その当時すでにベテランだったWHOが「四重人格」を発表した頃、私の地元でウッドストックのフィルムコンサートがあった。WHOのステージを見て「See me, Feel me」が印象的であった。友人からこの4枚組を借り、また別の友人からこの『ライブ・アット・リーズ』を借りてカセットに落として冬休みによく聞いた。

 私個人としてはこのグループをよく知らなかったが「Summertime Blues」「My Generation」「See me, Feel me」は気に入りの曲だった。ハードロックバンドにはめずらしいコーラスがなかなか決まってっていたと思う。このカセットは一年後に遊びに来た別の友人に貸したまま帰って来なくなった。(Aug.99)



No.5

名前

ジャミン

電子メール

theeledlily327@hotmail.com

URL

いつ聴いたか

2002年

その時の境遇

二十歳

今でも聞きますか

レヴュー本文

1:HEAVEN AND HELL

一寸した、本当に一寸した音あわせ(音だし?とでもいうのでしょうか)急に始まったこの曲。最初から飛ばしてくれるなぁ〜〜と(笑)ワクワクしました。フーらしいハモったりするところなんて素敵!曲が進むにつれて、音のフリーホール、インプロビゼーションの世界に引き込まれていきました。一曲目からこんな感じでグイグイ惹きこまれてる自分がいます。

2:I CAN'T EXPLAIN

この曲、大好きです。フーの曲はいつも1つのアルバムに色んな要素が入っているというよりは、寧ろ1つの曲の中に既に色々詰まっているといった印象を受けるのですが、この曲もそのように感じます。へヴィーな感じもするのにI CAN'T EXPLAIN〜〜〜♪のさびの所など意外に可愛らしさがあるという・・・。(私だけですかね、、、?)激しいロックなのに可愛らしさがあるなんて!

3:FORTUNE TELLER

MCが聴けるのも嬉しいですねぇ。フーの皆さん(?)よく喋ってくれるのですね。そんな愉しいMCから始まったこの曲は初めて聴いた曲なのですが、文句なしにカッコいい!途中から少し曲調が変わったりするのはフーの大好きなところです!少し変わるというよりガラッと変わるという方が当たってるかもしれません。

4:TATOO

っと、例の如く(!?)といいましょうか、またもFORTUNE〜の続きだと思っておりました。TATOO〜〜♪と来るまで気付かなかった・・・。でも、逆にいえばそれだけ無理のない美しい、かつ自然な流れで繋がっていることを改めて感じさせられます。上手い、巧い、いや美味いというような。(笑)それにしても、、、、何時までたっても騙されるものです。

5:YOUNG MAN BLUES

MCを挟んでの曲ですが、このMCの声。とっても可愛いですねぇ。あれはピートさんですかね。ちゃんと聴き取れてませんが、BLUESとついているのにジャズミュージシャンの女の人の曲のようですけど(???)いいなぁ〜〜〜。もう、嬉しくなってしまいます。フーは最高です。なんてここで既にまとめに入りそうな(私なのでまとまりっこないというのも事実ですね^^;)勢いでそんなことを言っておりますが。この色んな音に溢れた、音の動きに満ちた・・・こういうのこそ音楽だわ!・・・なんて、呟いてしまいました。緩急のある音楽、ハラハラするような、ドキドキするような・・・。予測不可能な音の変化。カッコいい。。他人の曲でももう、自分のものにしてしまうほどのこのエネルギーというか、才能というか。やっぱり凄い。

6:SUBSTITUTE

ピートの好きな曲だそうですが、この曲に続くHAPPY JACK、I'M A BOYの紹介も続けてするバンドは初めてです。(しかも最も簡単な3曲なんてまとめてますけど。笑)それぞれの曲についての情報を言ったり・・・。やっぱりよく喋ってくれる気さくなバンドだったんですね。この曲も大好きですけど、やっぱりCDとライヴでは、当たり前ではありますが、全く違いますね。この曲に関しては大分気色が違うなぁ〜なんて思っていたら、また何時の間にかHAPPY JACKに突入していたのですね。(トホホ・・・)

7:HAPPY JACK

ドイツで一位を獲得した曲?のようですけど、この曲間の繋ぎの無理のなさ、スムーズ感は美を感じます。凄い。単に私が鈍いというのもあると思いますけど。(思うというか、そうなのでしょう)ピートがドイツで・・・なんて言ってましたけど、確かにこの曲はラララ〜♪と入る所や、ロズムなど、違った異国のにおいすら感じられませんか?

8:I'M A BOY

オカマさんの話なのかしら・・・と、歌詞はそのような印象を受けるのですが。フーは歌詞も「リリーのおもかげ」のようなものから、意味深な(「りりーのおもかげ」もある意味、意味深ともいえるかもしれませんが)精神的なもの、政治的なものだったり・・・と色々富んでいて、歌詞でも楽しませてくれます。何処をとっても、好い言い方では有りませんが、「おいしい」という・・・そんな感じがします。

9:A QUICK ONE,WHILE HE'S AWAY

オーディエンスの雰囲気もいいです。MCの時なんて凄くあったかいものが感じられます。ちゃんと聞き取れないのが残念です。初めてアカペラで始まるフーの曲を聴きました。確かにMCにあったように劇、オペラのようです。レッド・カーテンが引かれて、役に扮した彼等が出てくる・・・そんなイメージです。しかし、どこか大衆劇なイメージもします(笑、役のせい?)音楽がどんどん変化していく事からも物語性のある曲なのだとわかります。オペラでいう、一幕目、二幕目というように進み、クライマックスへ!!フーの曲は以前も思っていたのですが、物語性のある曲作りがなされているように思います。「歌詞」云々ではなく、音そのものがという意味です。これは、フーというバンドの最後まで決して飽きさせない要素の1つだと思います。いい映画をみているようなそんな、空気に包まれるのです。それにしても奇麗な声ですね、ルネッサンスのグラハム嬢もビックリかもしれません(笑)キースが普段は歌うもののようですが、今回はフィーチャリングということでしたので、実際はドラミングしつつ歌ってたのでしょうか。同じドラムスが歌うイーグルスもかっこいいけど、キースが叩きながら歌っているのも凄く観てみたいですね

10:AMAZING JOURNEY/SPARKS

この曲も初めて聴きました。美しい。かっこいい。あ〜〜。ソレしかまたでない自分が悲しい。

11:SUMMERTIME BLUES

フーのグルーヴ感というのは、独特のように思います。凄い!といわれるバンドというものは、概して皆そうなのかもしれませんが。引き込まれます。局の途中で止まって決め台詞(?)のようなものが入る所はプレスリーのようなカッコよさがあります!

12:shakin’ALL OVER

この曲も初めて聴きました。ベースラインが凄くカッコいいですね。以前、アブラヤさまも仰っておられましたけど、バンドの良し悪しというのは、核、基盤となるドラム、ベースで決まるといっても過言ではないと思います。このお腹に、身体に響く感じが最高です。ロジャーの声もそうるな感じです!

13:MY GENERATION

MY GENERATIONの途中であのトミーのSEE ME,Feel MEが挿入されていますが、これまた自然!!なつながりで美しい。どんどんインプロビゼーションの世界が繰り広げられる凄まじさ。後半には、ジミヘンやゼップのような血沸き肉踊るサウンド(あ〜〜っっ・・・もう、他にもっとましな言い方はなかったものか。。血沸き肉踊るというか、湧き出てくるというか・・うぅ・・・。)14分45秒という大作ですが(ライヴだから当たりまえかもしれませんが)この音の嵐!この嵐に実際に巻き込まれてみたかったです。実際に、この目で、この耳で、この身体で体感してみたかったです。。。。

14:MAGIC BUS

あっという間に最後の曲です。この曲は、誕生日にたまたま、ラジオでかけてもらったという、個人的にも思い出深い曲でありますが、最初にMCでMAGIC BUSだと紹介が無ければ、初めのイントロではわからなかったと思います。曲間でCDでは決して聴けない、声がきけるのも嬉しいですね。ライヴの醍醐味です。しかし、この曲が最後に持ってこられるとは少々意外ではありましたが、それは間違いでした。だって、フーですもの。そのままのマジックバスも十分カッコいいですが、そのまま来るはずがありません。フーですから!

フー。聴き終わって。フーっと言ってしまうのではと思うくらい、勢いのある怒涛のライヴですね。MCの時に見せる表情とは全く別ですけど(笑)本当にどの曲も飽きさせない。曲調が変わったり決して単調ではなく、同じ曲なのにまるで違う曲を聴いているような錯覚を覚えます。(実際、私の場合そういういったこともありますが・・・)9曲目などは特にそれが現れているように思います。色んな要素の詰まった曲。改めてTHE WHOの凄さを認識させられました。

色々かけられて、タイトにまとめられすぎたキレイな曲よりも、寧ろ芸術的です。何故なら、これは正真正銘の「生音」だからです。『生!!』です。(笑)フーはシンゼサイザーなどを逸早く取り入れた革新的なバンドでもあったと思いますが、その取り入れ方は嫌味のない実に、美しい、素敵な音となって結実していると思います。CDと、こんなに凄い生音との違いを(CDと生の楽しみ方を考えたからかもしれませんが)とても意識し、感じたからかは分からないですが、どちらにしても『生音』の凄まじさ、パワーを感じた次第であります。。

THE WHOのように凄い(あぁ〜〜。表現に乏しい。。)バンドの凄い一枚を聴き、触れ、その感想を書く・・・というのは本当に私にとっては、殆ど不可能に近い事です。カッコいい、凄い、いい・・そんな言葉しか出てこないですし、何よりも言葉で説明なんてとてもできないわけです。ここでいつも私は、言葉の無力さを感じます。(まぁ、言葉がどうのというよりは、私個人の問題の方が大きいとは思いますけど^^;)

しかし、、、言葉を越えたもの、それが音楽なのですよね。

(Nov.2002)



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